2024年1月12日金曜日

株への海外マネーの流入で、円もなんとか持ちこたえているのかな。

塩漬けしていた株価が上がるのは良いが、それで漸くドル円は持ちこたえているのかな。
同日に、先に記載の様に、円安要因の記事が載り、相互の関係が全く記述されていない。
例えば、海外投資家が、日本株に投資する金額量や、そのための手法、例えば、円買いではなくて円を借りているのかもしれないのだから、どう資金を準備しているか等を調べるべきだろう。

海外マネー、再び日本株へ 日経平均3万5000円台

トヨタなど大型株買い 「中国株売り」受け皿にも

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11日の東京株式市場で日経平均株価が前日比608円高の3万5049円まで上昇し、1990年2月以来の高値を更新した。新年に入って海外投資家が再び日本株買いに動き始めた。トヨタ自動車など大型株の上昇が目立ち、買いが買いを呼ぶ展開になった。中国株への警戒も追い風となっている。

11日午後、ある大手証券のトレーディングルームは業務に追われていた。「にわかに『お祭り状態』となった。海外勢は年明けから強気に転換している」。担当者はこう明かす。この日の海外投資家の注文は買い越しだったという。

トヨタ株は前日比3.6%高、ソニーグループ株は3.5%高、日立製作所株は4.2%高――。日本を代表する優良企業の株価が相次ぎ大幅高となった。時価総額10兆円超の大型株が1日の取引でここまで大きく動くのは異例だ。市場参加者は日本株に大口買いを入れる海外勢の動きを感じ取っている。

まず動き始めたのがグローバルマクロと呼ばれるヘッジファンドだ。金融政策や景気の方向性などをベースに短期間で大胆に運用資産を入れ替える。日本株の持ち高を増やすために、流動性の高い大型株をまとめ買いしているようだ。

年初の地震災害の影響もあり、市場参加者の間では日銀による早期マイナス金利解除への警戒は薄れている。23年末の円高進行がいったん止まり、24年に入って再び145円台まで戻ってきた。円安・株高ストーリーの復活は海外のファンド勢をひきつける。

今回の上昇は日本株の「出遅れ修正」の面もある。23年秋以降、日銀の早期修正、米利下げ期待によって円高への警戒が広がると、日経平均は米欧の主要指数に劣後するようになった。為替見通しが変わり、海外勢には日本株に上昇余地があるように映った。

日経平均は4日続伸で、23年末比の上昇率は4.7%に達した。米ダウ工業株30種平均(0.02%高)や欧州のストックス600(0.5%安)などを大きく上回り、昨年の出遅れ分を取り戻した形だ。

日本株に強気なのは短期目線のマクロファンドだけではない。中長期の視点で有望資産を選別する投資家たちは、新年に入り資金配分を見直している。日本株は買い増し候補だ。

米バンク・オブ・アメリカ(BofA)の12月の機関投資家調査によると、日本株への投資姿勢について「強気」と答えた比率から「弱気」を引いた指数はプラス12と高水準を維持している。

世界の富裕層マネーも日本に関心を寄せている。23年12月、スイスのプライベートバンク大手UBPが英ロンドンで開いたファミリーオフィス向けセミナーでは全体の3割を日本の説明に充てた。

日本法人の富永逸朗社長兼最高投資責任者は「まだ日本株を買えていない人が多く、出遅れに着目した新規マネーも流入している」と海外勢の動向を解説する。

23年末、海外投資家は中国への投資リスクを改めて認識した。中国当局がオンラインゲームの規制強化案を公表したことを受け、ゲーム関連株が急落した。不動産不況が経済全体に及ぼす影響にも懸念は根強い。

外国人の中国本土株売買を映す香港経由の相互取引(ストックコネクト)をみると、8月の売越額は896億元(約1兆8400億円)と14年の制度開始以降で単月過去最大を記録した。同月から一貫して売り越しが続き、24年1月も10日時点で91億元の売り越しとなっている。

中国の成長性や景気回復に期待してきた投資家は資産配分を再考し始めている。代替先として浮上したのが日本株だ。野村証券の西哲宏執行役員は「中国については不透明感がまだあり、日本株への資金フローは続きそうだ」と話す。

もっとも急ピッチの上昇には警戒感も出ている。今後の焦点は1月下旬から始まる上場企業の23年4~12月期決算発表だ。合わせて公表する通期業績見通しや株主還元計画が投資家の期待値に届かなければ、いったん利益確定売りを招く可能性がある。「出遅れ解消」で株高持続のハードルは徐々に高くなる。


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