2024年1月7日日曜日

宇宙全体に満ちるダークエネルギーを利用する方法。

 以前に、「宇宙には、真空にもダークエネルギーが満ちていて、カシミール力として確かめられている」と記載したが、そのエネルギーを利用する方法が既に計画されているとの記事が出た。凄い話ではないかと思う。
ほぼ、永久機関でしょう? これって。
ところで、記事の中に「板をひきつけ合う力が働く」と書かれているが、正確には正しくない。実際には、板の左右の圧力差で、内側に働く力が生じるのだ。

「真空に潜む力」取り出せ

未来の機械、量子がカギに

真空は何もない空っぽの空間ではない。実はエネルギーに満ちており、それを実証する不思議な現象が様々な実験で確かめられている。力を発生させたり物体を動かしたりできるとわかり、産業利用を見据えた研究も始まった。宇宙誕生やブラックホールの一生といった謎の解明にも役立つと期待を集める。

「量子力学は機械産業に大きな革新をもたらすかもしれない」。トヨタ自動車グループの豊田中央研究所(愛知県長久手市)の飯塚英男シニアフェローはこう考え、高エネルギー加速器研究機構(KEK)の国際プロジェクトに参加した。極微の物理現象を精密に計測して操作する技術などを10年かけて研究する。

目指すのは「カシミール効果」という現象の解明と応用だ。真空の中に2枚の金属板を数十ナノ(ナノは10億分の1)メートルほど離して平行に置くと、万有引力のほかに板を引き付け合う力が働く。オランダの物理学者ヘンドリック・カシミールが1948年に予言した。

量子力学の基本ルール、不確定性原理によると、真空は常にゆらいでいる。ごく短い時間に限れば、極めて小さい粒子が現れては消える。ゆらぎのため絶対零度で物質がない状態でも、エネルギーがゼロにはならないからだ。

結果として、エネルギーに相当する振動(波)が存在する。波長は様々で、無数にあるとされる。カシミールは板の内側の狭い空間に存在する波は限られるため、内と外とのエネルギー差で板が押しつけられる力が働くと考えた。

実証は困難だったがナノテクノロジー(超微細技術)研究によって状況が変わった。米イェール大学のスティーブ・ラモロー教授らが97年に実験で確かめた。

ラモロー教授によると、カシミール効果の特徴は極微の現象にもかかわらず、大きな力が生じることだ。大きさはほぼ1気圧で、1平方センチメートルの面積に約1キログラムの重りが乗っている状態に相当する。分子よりも大きな物体にも力が及ぶ。

力は真空だけでなく空気や液体の中でも発生する。MEMS(微小電気機械システム)と呼ばれる超小型機械への応用が検討されている。パソコンなどのハードディスクの磁気ヘッドの制御にも使えるという。


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