2015年10月14日水曜日

米ぬか 発酵肥料 についての試み

米ぬかの発酵肥料についての記述の前に、米ぬか肥料の効果が確認されたので、秋の農園の所に記載した文章を以下に転記します。
10月24日
新農園に行くと、玉ねぎ苗とか新しく撒いたキャベツの苗とかが一気に育っている。
つまり、秋野菜は9月初めの雨の後と、10月末の露の時期が育つ時期だと判った。
早速、旧農園に、ホウレンソウと小松菜を播種した。
芽が出たら、透明ポリシートで覆うことにする。
 
旧農園で見事な大根が収穫できるようになった。
つまり、3年間生ごみだけで給肥し、その結果、大根の育ちも余り期待できなくなったいた土地で、米ぬかのみ、そのままの肥料を元肥とし、それに、米ぬかを乳酸菌だけで発酵させた追肥で、大根は立派に育つことが証明されたのだ。これはとても大切なことだ。

さて、発酵肥料についての活動、記述は秋の畑で始めた。
http://isabon.blogspot.jp/2015/09/6.html
しかし、内容は更に深くなって行くので、ここにまとめて記述する。

先の記述では、
①ヨーグルトによる乳酸発酵を大量の米ぬかに対して行った。が、うじむしがわくので、容器内でポリシートでカバーして押し込んだ状態で置いている。
②容器内米ぬかの一部は、水で溶かして給肥としたが、野菜の成長については効果が観察できた。つまり、乳酸発酵させるだけでも肥料効果を期待できることが判った。
③清浄な米ぬかにヨーグルトだけを投入した。そのため雑菌は余り繁殖できず、酸っぱい臭いから先に進まず、腐敗臭は感じられない。つまり、雑菌による腐敗には至っていない。
④生米ぬかも、そのまますき込めば2週間放置後には成長障害なく肥料効果を得ることができる。

以上の状況なので、今度は、容器内の乳酸菌主体の米ぬかに、酵母(イースト菌)を追加投入してどうなるかを見てみたい。乳酸菌と酵母の相性が良いことは、薄上秀男氏の著作に記載されていて、氏の本によると、酵母は、乳酸菌と同様に、酸性を好み、酸素の無い状況でも盛んにアルコールを作り、酸素がある状態では、乳酸菌と協力してアミノ酸を作るらしい。酵母は30度以下を好むらしいので、切り返しが必要らしい。
そこで、イースト菌を購入し、これをぬるま湯で活性化させて、更に、菌を増やすこととした。増やした後で乳酸菌で発酵中の米ぬか容器に追加投入する積りだ。
容器は100均でビデオ収納箱を購入し、イースト菌は日清のスーパーカメリア6gx3袋で、204円であった。1袋の半分程度を使い、湯飲みに砂糖水と共に活性化させてから、容器に入れた米ぬかに徐々にかき混ぜながら投入した状況です。
直ぐに発酵が始まりアルコール臭がしだした。
しかし一晩置くと、発酵が弱ったように思えた。砂糖分の分解が終わった為かもしれない。そこで、砂糖の補給と、ついでに、イースト菌と相性の良いとのことなので、ヨーグルトの食べかすを追加した。
他方、やはり、麹からの発酵が必要かと、乾燥麹を購入し(200g 307円)、この麹単独での発酵についても調べてみる。
イースト菌と同様の容器に、砂糖、酢を入れ、乾燥麹にお湯を加えてばらした状態でお湯と共に投入した。イースト菌については、コップにお湯と共に保管して、発酵し泡立った部分を随時追加投入している。コップ内の砂糖過多は発酵を止めるらしいので、砂糖投入は泡立ち発酵が止まった時に行っている。麹についても、追加投入を計画する。
共に、古タオルでカバーして保管している。
発酵増殖には一週間は掛かるらしいから、その間のきゅう肥は、大容器内の乳酸菌投入米ぬかで行う。
氏の本によると、本格的な肥料化には、土や自然菌の投入も行われているが、ぬかみそ発酵では、麹、乳酸菌+酵母、での肥料化も記載されていて、その場合は、扱いにくい納豆菌は使われていない。納豆菌は発酵をそのまま放置すると、雑菌と同様に腐敗に至るとのことで、腐敗とは、アミノ酸やビタミンが元素まで分解される過程らしい。ぼかし肥料は、その結果とのことで、例えば、畑にすき込んだ米ぬかは、確かに異臭を発揮して肥料化する。つまり、ぼかし肥料の肥料化過程は、発酵肥料の肥料化過程と、最後の過程が異なることになり、元素まで分解された状態に近い。
僕の場合、発酵は家の敷地で行うので、近所への異臭を最小にすべくぬかみそ発酵を行うこととした。つまり、納豆菌での発酵は行わない積りだ。
10月19日
畑のハクサイに水で溶いた乳酸発酵分を給肥料した。
また、バケツの半分程度の米ぬかに若干の砂糖を加え、麹をお湯で解いたのを投入した。湯量は、米ぬか全体の1/5程度にのみ水分が行き渡る程度にとどめた。全体をポリ袋に入れ、これをバケツ内に置いて、上をは農業用不織布でカバーして倉庫に保管とした。
10月20日
畑の玉ねぎ苗棚に水で溶いた乳酸発酵分を給肥した。
大型容器内の乳酸発酵分の表面に、イースト菌水溶液を少々撒いた。
 
10月28日
土に米ぬかを大量に入れたポリ袋を、臭気が酷くなったので、畑に置いたことは下記で報告した。
ほぼ一か月になるのだが、状況を調べると、袋から内容物が出ている所に大量のうじがわいていた。この方法だと袋の破れや土の飛び出しに十分に注意が必要だ。
急いで、内容物を取りだし、内容物の山が出来て、その外側に土を掛けておいた。
内容物の臭いは、糠味噌の臭いだ。腐敗になるには温度が低いのかもしれない。
これも良い経験になった。なお、10月29日になり、強い甘ったるい匂いが著しくなったので、また土をかけたがどうなるだろうか。翌日の太陽光で激しく発酵して香りがいよいよ甘ったるくなった。
その後、そら豆用肥料として各畝に分散し、臭いは我慢できるレベルになった。
10月29日
大型容器に、麹菌をふりかけた。
なお、大型容器内の乳酸発酵分は、細かく砕いた状態で、若干あったかくなっていて、その上に振りかけた。
10月31日
ビデオ収納箱やバケツの麹菌発酵が緩やか過ぎると思え、それが、湿度不足のせいではないかと考えたので、酢と砂糖をお湯で薄めこれを投入した。
11月1日
大型容器、ビデオ収納箱、バケツのいずれもが高温発酵を始めた。
ただ、大型容器のは、乳酸発酵と麹菌発酵が同時に生じていて、乳酸発酵部分は低温であり、臭いは両発酵の異なる匂いが混じってあまり良い臭いではない。乳酸発酵臭がこげたような匂いになる。ビデオ収納箱とバケツの臭いはなかなか良い。
漸く、要領が判って来た。

最終的には、米ぬかを幡種や植えつけの前、1週間か10日前にかなり多めに土中に入れて、追肥は大型ポリバケツ内で、かなり自由に発酵させた米ぬかを水に混ぜて給肥する方法とした。手間をかけないことが最も重要だ。なお、野菜の出来具合は、どれだけ多くの肥料を入れるかで決まり、播種時期、土寄せ、除草、網掛を適切にすることも極めて重要だ。