2020年8月29日土曜日

安倍政権の終幕 記者会見で「レジェンドの政権となった」と自賛した。相変わらずお気楽な人だ。

記者インタビューで、レジェンドになったと言うほどの厚かましさと自信であったが、実際には、お札の乱造での金融緩和以外は、失われた30年の多くを彼の政権が占めていて、その間、財政健全化、IT化、少子化、等の国家的課題は後退を続け、日本は多くの富と力を失ってしまった。それにも拘わらず、かような発言とは、理解しがたい人物である。恐らくは苦難を経験することなく「おぼっちゃん」のまま人生を過ごしてしまったのだろう。だから、自分のことを、「権力者」とか「レジェンド」と自分で言うって、基本的なことに無知なので、自分ににじりよってくる人間を無警戒で接したり可愛がったりする傾向があるようで、その殆どが利権を得に近寄ってくるってことに気づかないのだ。戦乱の時代には真っ先に没落するタイプである。

最長政権、突然の終幕 政治空白回避「今しか」

政治
2020/8/29 0:30 (2020/8/29 5:17更新)
1295文字
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首相官邸を出る安倍首相(28日)
首相官邸を出る安倍首相(28日)
安倍晋三首相は28日、持病の潰瘍性大腸炎の悪化を理由に辞任する意向を表明した。2007年の第1次政権時も健康悪化で突如退陣し、当時「政権投げ出し」と強い批判を浴びた。自らの苦い教訓を踏まえ、今回は引き際の時期を周到に探っていたフシがある。
「国民の負託に自信を持って応えられる状態でなくなる以上、首相の地位にあり続けるべきではないと判断した」。首相官邸で28日午後5時に始まった記者会見。首相は目を潤ませながら、任期途中での辞任に無念さをにじませた。
なし遂げられなかった課題として、北朝鮮による日本人拉致問題、ロシアとの北方領土問題、憲法改正を挙げ「志半ばで職を去ることは断腸の思いだ」と語った。
辞意表明に至る過程では13年前に指弾された失敗を繰り返したくないとの思いが強かった。
「前の政権のときのように突然辞任して迷惑をかけるということがあってはいけないので辞任の決断をした」。首相は28日午後、自民党本部で開いた臨時役員会で語った。
07年に辞任した際は内閣改造・党役員人事を実施した直後の臨時国会で所信表明演説に臨み、代表質問に入る直前だった。その辞め方に「政権投げ出し」との批判を浴び、首相は後に「私の自信と誇りは粉々に砕け散った」と振り返った。
首相は28日の記者会見で、「(21年9月までの党総裁)任期途中だから、批判は甘んじて受けなければならない」と指摘。一方「政治的空白を生み出さないようにするため、このタイミングで辞任するしかないという判断をした」と訴えた。
政治日程を考慮した決断だったとの発言だ。9月末に任期が切れる党役員人事を経て、与党は10月以降に臨時国会を召集して新型コロナウイルスの関連法案などを処理する段取りを描いているためだ。
新型コロナ対策でも一定のメドをつけたとの認識を示した。政府の分科会は「7月末をピークに緩やかに減っている」と分析し、28日には新型コロナの当面の対応をまとめた「政策パッケージ」を決めたことに触れた。
首相周辺は07年の第1次政権時を振り返り「今回はギリギリまで引っ張らずに、余力が残っている段階で決断しようとなった」と明かす。
党内では引き際を演出したのは持病からの回復後も影響力を維持する狙いがあるとの見方が出ている。
首相の出身派閥である細田派は党内の最大勢力で「ポスト安倍」選びでも強い影響力を持つ。首相に近い議員は「最大勢力のトップとして人事や重要な政策決定で発言力は維持できる」と見る。
首相は「体調を回復させ、一議員として仕事をしていきたい」と語った。次の衆院選に立候補し、政治家を引退しないとも明言した。「様々な政策課題の実現に微力を尽くし、次なる政権に対しても一議員として協力し、支えていきたい」と強調した。
在任中に強い意欲を示した憲法改正にあえて触れ「憲法改正4項目の案は党で決めたことだ。誰が総裁になられても当然党として約束をしていることであり、取り組んでいくだろう」とクギを刺した。
「潰瘍性大腸炎が悪化して迷惑をかけてしまう。支えてもらって本当にありがたかった」。首相は午後、与党幹部に自ら次々と電話して直接、辞意を伝えた。

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