2022年7月27日水曜日

高校の同級生の高橋に読ませたい。

 

シニアも青春18きっぷ 節約旅行、ユースホステルも活用

シニアサポーター


定年退職したら、学生時代のようにお金をなるべく使わず、気ままに旅行をしようと思っています。まずは国内旅行から始めるつもりですが、高齢者も利用できる格安の宿泊施設やお得なチケットなど、節約旅行のコツや注意点を教えてください。

東京都内に住む会社員の男性(56)は「若いころはリュックサックをかついで気の向くままに旅をしていた」という。年齢と共に会社での責任が重くなり、子育ても忙しくなって旅行する機会も減った。老後は「バックパッカー」に戻りたいと思うが、久しぶりの節約旅行には不安も多い。

時間がある人に好都合

節約旅行といえば、全国のJR線の普通列車やBRT(バス高速輸送システム)、JR西日本宮島フェリーが1日あたり2410円で乗り放題になる「青春18きっぷ」が有名だ。「青春」と銘打っているが、利用に年齢制限はないので、シニアの節約旅行の強い味方になる。

新幹線や在来線特急には乗れないため、移動に時間がかかるが、時間がたっぷりあるシニアにはかえって都合が良い面もある。1枚のきっぷを5回使う方法や、5人で1回ずつ使う方法もある。夏季は8月末まで販売する予定で、7月20日から9月10日まで利用できる。

宿泊代の節約も大切だ。日本各地にあるユースホステルは、ユース(若者)だけでなくシニアも利用できる。1泊4000円程度と格安で、一緒に泊まった旅行者と情報交換できるほか、その地域ならではの体験プログラムを用意しているところもある。

会員でなくても利用可能だ。相部屋ではなく個室を備えているユースホステルも増えている。日本ユースホステル協会によると、最近は高齢者の利用が増加傾向にあるという。

民泊で地域の魅力体験

一般住宅の空室に泊まる「民泊」も、宿泊費を抑える手段の一つだ。専用ウェブサイトやアプリで予約し、長期滞在から複数人での滞在など、さまざまなニーズに柔軟に対応しているところもある。一般住宅の空室だけではなく、ロッジやホテルの一室に泊まるなど、選択肢も広がっている。

民泊施設でつくる住宅宿泊協会の上山康博代表理事は「空き家や別荘、文化財などが民泊施設になっている例もある。長期滞在して、その地域をじっくり楽しみたいシニア層には非常に良いのでは」と語る。

農山漁村に宿泊して、滞在中にその地域ならではの食事や体験などを楽しむ「農泊」も、ホームステイ型の民泊として選択肢の一つとなりそうだ。上山氏は「新しい人間関係の構築にもつながる」と話す。

旅行業界も熱い視線を送る。KNT-CTHD傘下のクラブツーリズムは75歳以上の利用を想定したツアー「大人のゆるり旅」のサービスを拡充した。添乗員のほかに一定の介護の資格を持つスタッフが同行したり、テーブル席やベッド付きの部屋を確約したりといった配慮をしている。

軽い上着で体温調節

シニアは旅の装いにも細心の注意が必要だ。アウトドア用品などを扱うモンベル(大阪市)によると、シニアには軽量でコンパクトに収納できるウインドブレーカーがおすすめだという。屋外での防寒や、冷房がきいた車内でも体温を調節できる。

大きなカバンの中にコンパクトに収納できるリュックサックや小型のポーチなども、大きな荷物を置いて歩き回る際に重宝する。夏場の旅は熱中症対策にも気をつけたい。直射日光を避けるため帽子をかぶってこまめに水分を補給するほか、塩分や糖分を補給できるあめも役立つ。

新型コロナウイルス禍が長引き、旅にも感染症対策が必須だ。クラブツーリズムはワクチン接種証明書や陰性証明書、身分証の提示をツアー参加の条件にしている。個人旅行でもこれらを持参したほうがいいだろう。都道府県が実施している独自の「県民割」などは、ワクチンの接種を条件としている場合も多い。

政府は旅行者に「新しい旅のエチケット」の順守を呼びかけている。できるだけ混雑する時期・時間帯を避け、周りの人と一定の距離を保つことや、公共の場ではマスクをつけ、会話を控えることなどが、コロナ時代の旅の常識となっている。

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