2013年10月19日土曜日

福島第一の現状とそれから思うこと、それに東電職員の住民を残して逃亡のこと。

先ずは、福島第一の現状だが、最近のニュース抜粋は次の通りだが、日々ニュースの内容は悪化を示している。更に、タンクの中の汚染水濃度はリッター当たり億ベクレルレベルだとも報じられている。
この現状に対して、東電は、ベータ線が主だから危険性は少ないと報じ、国民の殆どは東電の報告を信じ切っている。が、例えば、この水に触れるとか、まして、飲んだりしたら、とてつもないことになるってことを、東電の一部の人や原発科学者にしか理解されておらず、これを報道することや公言することは、風評とされているようだ。

観測用井戸から過去最高40万ベクレル検出
日本テレビ系(NNN) 10月18日(金)16時31分配信
福島第一原発で、300トンの汚染水が漏れたタンクの近くに掘った観測用井戸の地下水から、
これまでで最も高い1リットルあたり40万ベクレルの放射性物質が検出された。
東京電力によると今年8月、高濃度の汚染水約300トンが漏れたタンクの周りに掘った観測用の井戸から、
17日に採取した地下水を分析したところ、ストロンチウムなどを含む放射性物質が1リットルあたり40万ベクレル検出されたという。
これは、16日から6500倍以上に急上昇していて、これまでで最も高い値だという。
また、海へとつながる近くの排水溝からも、過去最高の3万4000ベクレルが検出された。

トリチウム79万ベクレル=漏出タンク北の井戸水―福島第1
時事通信 10月18日(金)19時10分配信
東京電力は18日、福島第1原発で放射能汚染水300トンが漏れたタンク北側の観測井戸から、
1リットル当たり79万ベクレルのトリチウムが検出されたと発表した。
前回の測定から3倍以上に上昇した。
この井戸では、ストロンチウムなどベータ線を出す放射性物質が同40万ベクレル検出されている。
(40万ベクレルとは、先の報道の数値でしょうね。それが79万に増えたって理解してますと、書いたが、実際は、それぞれ別のことで、両方合わせると、119万ベクレルらしい。東電は、どうやら、国民を驚かせないようにと気を使って、別々に報告しているようだ)

タンク堰内雨水 過去最高51万ベクレル
産経新聞 10月24日(木)7時55分配信
東京電力福島第1原発の「H4」と呼ばれる地上タンク群から約300トンの汚染水が漏洩(ろうえい)した問題で、東電は23日、タンク堰(せき)内で20日に採取した雨水から、
ストロンチウムなどベータ線を出す放射性物質を1リットル当たり51万ベクレル検出したと発表した。
堰内のたまり水としては過去最高の値で、極めて高い汚染が確認された。
堰内で22日に採取した水では同28万ベクレルに下がっていた。

原因は調査中だが、東電は「タンク内の水はさらに高濃度なので、新たな漏洩ではない」としている。タンク近くの観測用井戸で17日に採取した地下水から、同じ放射性物質が同40万ベクレルで検出され、分析のため堰内の雨水を測定した。

今回の地震後の事故、も、その後の事態の悪化も、レベルとしては、東電が適切な処理をしておれば、容易に防げた筈だと、今でも僕は考えているが、この事態の推移をみると、今回は幸運でかような程度で収まったのだが、それでも、その後の経過からも、原子力が人の手に余る代物ではないかと思うようになった。
今回の事態の推移も明らかに、対処が全く誤っているために事態は悪化を続けているとは思うのだが、それが、日本の原子力技術を指導する人々や科学者の、せいぜいの実力であること、つまり、政府にその対処が委ねられても、事態の改善にはそれほど期待出来そうにも無いこと、それに、今回の事故より、もう少しでも悪い事態、例えば、地震震度や津波がもっと酷いとかの事態が発生すれば、もう手のつけようがなく、日本は滅びたであろうことは容易に推測できる。

であれば、原子力には手を出さないことが人類にとっては最善のことだと結論できる。
しかし、我が国指導者達の事態の把握の甘さと言うか、指導者としての感性の低さからすると、原子力をやめることは有り得ない、むしろ、原発は後進国へと、どんどんと広がりつつある状況からすると、いずれは大事故を起こし、人類が滅ぶ可能性が高い。まぁ、いずれ滅びるのは確実だから、どうでもいいや、とも思う。

かようなSF的発想は、原発事故後の、あのSF的な混乱を目撃した人間からすれば、何ら有り得ないことではないのだ。あの状況を経験しながらも、そのような発想には至らない人間が殆どではあるが、これこそ感性の不足そのものなのだ。

ところで、日本の科学者の特にその組織的な行動は実に愚かな方向に向かう傾向があるようだ。
身近な例として挙げれば、トンネルの排気床の崩壊もそうだが、ケミカルアンカーで常時負荷物を、テンションで支持するなんて、常識的には有り得ない。そんな愚かな設計を誰1人として責めない社会そのものが異常なのだが、これが日本の現実なのだろう。原発事故においても、結局は誰もその愚かな設計なり施工を責められることはなかった。これもまた、宇宙や地球の長い歴史からすればどうでも良いことなのだろう。

もう日本の政治家や科学者も体制側の連中には何もできないとして、僕自身の方策は、って聞かれたら、確実な方法は、発電所を囲む丘の更に向こうに、発電所を囲む巨大な谷を掘って、地下水を完全にバイパスさせることだろうと考える。その上で冷却方法を考えれば良いのだ。
が、広瀬隆はもっと恐ろしい状況だと述べている。
http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-3292.html
僕は関空建設に携わったことがあるだけ、彼よりは、日本の土木工事の凄さを知っていると思うがどうだろうか。
まぁ、どうでもいいか。

ところで、
9月中旬から10月初め、国が発注主体となり、福島第1原発の汚染水処理対策事業で2件の入札が行われた。
地下水の海洋流出を防ぐ凍土壁と高性能多核種除去設備の技術実証事業で、凍土壁では唯一応募した「東京電力・鹿島」、
除去設備は14件の応募があったが、「東電・東芝・日立GEニュークリア・エナジー」の技術が採択された。 
気になるのは、いずれの案件にも東電が入っている点。

なるほど、東京電力は、これで儲けるってことか。
ふざけるな!
入札する、いかなるメーカーに対しても、東電は全面的に協力する、のが前提であって、どこかの業者と組んで入札するなんて考えられない。日本の社会ってもう本当に腐っているようだ。

今頃になって、こんな恥ずかしいことが報道された。韓国のフェリー事故を笑っておれないです。東電の皆さんが、地元の人々を放っておいて逃げたんですよ。

福島第一の原発職員、命令違反し撤退 吉田調書で判明

朝日新聞デジタル 5月20日(火)3時0分配信
 東京電力福島第一原発所長で事故対応の責任者だった吉田昌郎(まさお)氏(2013年死去)が、政府事故調査・検証委員会の調べに答えた「聴取結果書」(吉田調書)を朝日新聞は入手した。それによると、東日本大震災4日後の11年3月15日朝、第一原発にいた所員の9割にあたる約650人が吉田氏の待機命令に違反し、10キロ南の福島第二原発へ撤退していた。その後、放射線量は急上昇しており、事故対応が不十分になった可能性がある。東電はこの命令違反による現場離脱を3年以上伏せてきた。

■所員9割、震災4日後に福島第二へ

 吉田調書や東電の内部資料によると、15日午前6時15分ごろ、吉田氏が指揮をとる第一原発免震重要棟2階の緊急時対策室に重大な報告が届いた。2号機方向から衝撃音がし、原子炉圧力抑制室の圧力がゼロになったというものだ。2号機の格納容器が破壊され、所員約720人が大量被曝(ひばく)するかもしれないという危機感に現場は包まれた。

 とはいえ、緊急時対策室内の放射線量はほとんど上昇していなかった。この時点で格納容器は破損していないと吉田氏は判断した。

 午前6時42分、吉田氏は前夜に想定した「第二原発への撤退」ではなく、「高線量の場所から一時退避し、すぐに現場に戻れる第一原発構内での待機」を社内のテレビ会議で命令した。「構内の線量の低いエリアで退避すること。その後異常でないことを確認できたら戻ってきてもらう」

 待機場所は「南側でも北側でも線量が落ち着いているところ」と調書には記録されている。安全を確認次第、現場に戻って事故対応を続けると決断したのだ。

 東電が12年に開示したテレビ会議の録画には、緊急時対策室で吉田氏の命令を聞く大勢の所員が映り、幹部社員の姿もあった。しかし、東電はこの場面を「録音していなかった」としており、吉田氏の命令内容はこれまで知ることができなかった。

 吉田氏の証言によると、所員の誰かが免震重要棟の前に用意されていたバスの運転手に「第二原発に行け」と指示し、午前7時ごろに出発したという。自家用車で移動した所員もいた。道路は震災で傷んでいた上、第二原発に出入りする際は防護服やマスクを着脱しなければならず、第一原発へ戻るにも時間がかかった。9割の所員がすぐに戻れない場所にいたのだ。

 その中には事故対応を指揮するはずのGM(グループマネジャー)と呼ばれる部課長級の社員もいた。過酷事故発生時に原子炉の運転や制御を支援するGMらの役割を定めた東電の内規に違反する可能性がある。

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