2017年12月11日月曜日

とても面白いが馬鹿げた話

 昨日朝に、八千代中央駅近くの三菱銀行のATMに入金に行った。帰りに、東葉高速鉄道沿いの遊歩道を、八千代市民病院前まできて、そこの駐車場と県道道路を結ぶ車道の前に来た。病院側から車がゆっくりと接近してきたが、歩行者優先道なので僕が先に通ろうとした。が、突然車がクラクションを鳴らした。
 なんだろう、と、動きを止めて車の方を見ると、運転席の男がにやにや笑いながら、手で先に進めと指図した。人を脅しておきながら、早く車道から消えろと指図しているのだ。
 何だこの野郎は、と腹が立った。恐らく、誰でも腹が立つだろうとおもうのだが・・・、運転席の男はまだ、にやにやと笑いながら手で先に行けと指図している。車は軽自動車である。軽自動車だからと馬鹿にしたわけでもないが、僕は、男を睨みつけながら車の真正面に行き、手袋をはめた右手で、男の前のフロントガラスを、力強く、どんどんと2回叩いた。車の後部には女性が二人いて、僕のこの行為に身をすくませたのは判ったが、後部は暗くて表情までは見えない。
と、ここまでは極く当たり前に有る状況だ。
 いや、そんなに当たり前の状況ではないか。僕の人生でも初めての状況だ。通常だと、窓をたたくまでもなく、運転手は困ったような顔を示して終わりだろう。だが男は窓を叩かれても笑っている。
 そこで僕は手で外にでるように、と手で指図し、僕自身は車の運転席側の外側に移動した。
 男は仕方なくか、扉を開けて出てきたが、半開きの扉の内側で半腰で立ったまま、相変わらず笑っている。年齢は60歳は過ぎているだろう。僕は、襟首をつかんでやろうかとも思ったが、なんとか自制して、”お前は馬鹿か”と怒鳴ったが、別にこたえるでもなく半笑いである。そうして、「携帯を触っているのかと・・・」と言葉を濁した。僕が携帯を触っているように見えたから、クラクションを鳴らして警告した、とでも言いたいのだろうか。僕は「馬鹿野郎!」と怒鳴ってから、これ以上相手をしても無駄だと考えて歩道にもどろうとした。が、そこで、男は「お互いに馬鹿だね」と、僕にでは無くて、後部座席の女たちへとの感じで言った。僕は離れながら、「お前はあほや」と怒鳴ってその場を離れた。

 と、状況はそれだけのことなのだが、家への道を歩きながらも、家に帰ってからも、何故か、その経過が奇妙に思えて仕方がなかった。男の対応がどう考えても通常ではないと思えたのだ。そうして、あれこれ考えている間に、その男に見覚えがあるように思え、はっと思いだした。
その男は、2013年に僕が投稿している「はかない夫婦」で、義兄の妹の夫で、義兄夫婦の、相互遺言を無効にすべく義兄を操った男なのだ。男は船橋に住んでいるから、八千代市民病院に来る可能性は殆どなく、それ故に、彼のことを思いだせなかったのだろう。
http://isabon.blogspot.jp/2013/02/blog-post_25.html
この男は、なんと言うか、一見好人物だが、金に拘る男と言えるだろう。頭だけは回転が速く、やることはあくどいことも辞さないって男だ。つまり、物事を解決する能力はないが、世間をずる賢く渡るタイプと言えるだろう。
 その男にはかなり振り回されたが、そのせいもあって、その出来事を忘れることにしていたのだがが、其の男の顔まで忘れてしまっていたようだ。
男の素性が知れたことで、この男の不審な言動の全てが理解できたようだ。それは次のような経過なのだ。

 先ず彼、川崎どんは、誰かの見舞いに八千代市民病院を訪れたのだろう。そうして、駐車場を出る道筋で、歩道を通る僕を見つけて、思わずクラクションで合図をしたわけだ。が、直ぐに過去の出来事を思い出し、これはまずいことをしたと、リカバリーを考え始めたに違いない。だから、ずっと笑いながら対応したのだろう。頭の回転は速いので、僕が彼の素性に気付いていないことを直感的に悟り、携帯電話どうのと言いだしたわけだ。
で、僕が去りそうになり、危機を乗り越えたのを見て取り、後部座席の女性たちに、弁明をも兼ねて、「お互いに馬鹿だ」などと口走ったのだろう。
いやいや、あきれた男だが、頭の回転の速さには驚いてしまう。小ずるい奴って、大体において、頭の回転が速いのだ。まともに人生を過ごせないから小ずるく生きて、それゆえに、頭の回転が速くなるのだろう。僕の姉もその代表選手だ。
http://isabon.blogspot.jp/2014/07/blog-post.html
とにかく僕としては、馬鹿野郎と怒鳴りつけることが出来ただけでも、大満足とすべきだろう。
が、姉に対して怒鳴り付ける機会が無いのは残念だ。

でも、このことは、川崎どんのことをもっと僕よりも怒っている女房には内緒だ。なにしろ、川崎どんの顔を忘れていたことを馬鹿にされそうだからである。でも、彼が、八千代市に来る可能性は十分に記憶する必要がありそうだ。

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