2015年9月19日土曜日

老人は切れやすい (続編)

僕も含めて老人は切れやすいってことは、以前に記載した。
特に、貸農園での、ある老人との諍いについても記述した。
http://isabon.blogspot.jp/2014_01_01_archive.html
ところで、貸農園が閉鎖されて、その後の経過も記載した。
http://isabon.blogspot.jp/2015_06_01_archive.html
要するに、僕は、農園が閉鎖されたものの、地主さんと急いで交渉することで、近くの別の貸農園を借りられたってことなのだ。それも、旧農園からはただ一人だけであったのだ。
が、ここでもトラブルが起こった。
僕の新農園の斜め北西側に背の高いSさんって老人が居て、僕の作業中に近づいて来て話すのだが、彼は旧農園に行き、僕の評判を聞いてきたらしい。
「あんたの評判は悪いね」と言う。「畑は乱雑だし、野菜が病気になってもほったらかしだって評判だよ」って言う。
その以前に、当の老人は「直ぐ隣のKさんが、病気の野菜をそのまま放っている」と文句を言っており、「農薬を使えば良いのに」とも言っていた。
つまり、病気の野菜に関するこの状況は、農薬を使わない派と、農薬を使う派の、どこの農園でももめている問題なのだ。
僕は農薬は一切使わない派で、旧農園で僕ともめた老人は農薬をせっせと使う派であった。
農薬を使う老人たちは、「政府が農薬の使用を認めているのだから、人間には害はない」と公言し、自身も信じ切っている。なかには、上向きに噴霧器、それも本職用の大きな噴霧器で農薬を散布し、農薬が自分に掛かっても物ともしない。それどころか、上にある葉に十分に農薬が掛かるようにと手で葉を広げてそこに散布している。時には、アブラムシをやっつけるために市販の殺虫用アース噴霧器を使っている。
かような状況は、生産性を第一とする、最近の農園参加者の傾向だ。更に問題は、彼らが農薬を多用することで、害虫が強くなり、しかも、害虫の天敵は簡単に絶滅することになり、更には、害虫達が農薬を使わない畑に集中することから、農薬を使わない畑は甚大な被害を蒙る状況になっている。
数年前までは、害虫の被害は耐えられる程度であったが、最近は農薬を使わぬ野菜はほぼ全滅との状況になり、僅かに残された野菜だけが我々の食料となっている。農薬使用派が要求するように、「害虫にやられたら農薬を使うか、農薬を使わないなら野菜そのものを処分せよ」との要求に応じるとすれば、農薬を使わないなら、全ての野菜を収穫ゼロで処分することになる。
このような状況で、新農園のSって老人は、どうやら、旧農園で僕ともめた老人と話をしたと思えた。更に、僕の旧農園が乱雑なのは、新農園を先ず整理せねばならないからであり、旧農園が閉鎖になることから、僕のエリヤ以外も、旧農園は多くの人のエリヤの手入れは行き届いていないのは当然のことなのだ。それにも拘わらず、僕の農園が乱雑だと告げ口したってことは、僕に特別の恨みがある者の告げ口であろうと想定でき、それなれば、新農園のS老人が話した相手は、あの老人だな、とも想定できた。
更に、そのような悪口を、悪口の対象なる当人に、ずけずけと言うなどとは、僕には理解不能な行為と思えた。しかも、そのような悪口に対して弁解するなんてことは事実上できないことなのだ。で、その時にはむかっとしたが黙って聞くだけにした。ただ、その後はできるだけ、そのS老人とは話をしないようにしていた。
それから暫くして、僕が新農園で幸運にも借りることができたことを知った旧農園の一人が言うには、「あそこで、Sって爺さんには気をつけろ。放送局だからな」とのことであった。
更に、新農園で作業していると、ちょっと知り合った新農園人が、「あのノッポとは話をしないほうがいいよ。知ったかぶりで自治会でも大事になったんだから」と忠告してくれた。まだ新農園に入ったところで、そんな新人に早速忠告するようでは、S老人の評判の方が心配されるではないか。
てなことで、S氏は、僕に劣らず評判が悪いことは確実の様であった。ただS氏のように、悪口の対象となっている本人にずけずけと言う人が居ないので、S氏本人は気づいていないのだろう。

約10日間の大阪拠点整備後、帰って翌日に旧農園と新農園の状況を調べた。旧農園では、去年でも虫がつかなかったダイコンに虫がついている。旧農園の農薬好きの老人(これは、僕ともめた老人ではないが、新農園のS氏の友人でもあるらしいから、僕の悪口をS氏に告げた一人かもしれない)の畑のダイコンは、農薬を十分に効かしているので、きれいなままである。
来年から、僕のダイコンには防虫ネットが必須である。
他方、新農園では、防虫ネットを多用したので、その中はきれいだが、防虫ネットを使わない所は虫食いで散々であった。これからの農園作業では、防虫ネットか農薬かの選択が必須となった。
でもとにかく、全ての畝の作物を、間引いて土寄せをしていると、新農園のS氏がやってきた。忙しく作業している横に立って、あれこれと話しかけてくる。その会話の中で、我が新農園の中に勝手に生えていたハグラウリ、これは、最初はズッキーニと思っていて、その後、へたがあるので再調査してハグラウリであったことが判ったものだが、その発見経過と名称の面白さを披露したくてそのことを話すと、S氏は僕の意図とは関係なく、あたかも鬼の首を取ったかのように突然声を荒げて、
「だから、僕は最初から、うりだと言っていたんだ。それなのにズッキーニだと主張して、そんなことだから、皆の信用を無くすんだよ」と言った。なぜその程度のことが僕の信用問題になるのか判らないのだが、彼の言うことを総合すると、僕は、住宅内で、「評判が悪くて信用を失った男」ってことになる。このような非難はたまらないのだが、これに対して証拠を挙げて弁解することは、ほぼ不可能であろう。そのせいもあってS氏の言葉で僕は多いに腹がたってきた。
で、「向こうへ行け。ボケ」と答えた。僕は下を向いたまま言ったので、S氏の様子は判らなかったのだが、大いにショックを受けたようで、一瞬黙った。そこで、再度、「向こうへ行け!ボケ」と言うと、「年寄りだから・・・」と言って去って行った。恐らく、僕が年寄りだから大目に見るって意味だろうか。僕も、S氏を、年寄りだから大目にみるべきだったのだろうか。
S氏は去ったので、ポット育ての玉ねぎをポットから出して仮植えして、カバーを掛けて、作業を終えた。
その後、家に帰り、その時のS氏の態度、それに、僕の失態(ズッキーニだと思っていたのが失態だろうか?そもそもS氏は、そのウリが何かも把握できなかったのだ)についてあれこれ考えてみたが、そもそもS氏は僕の名前さえ知らない筈なのに、僕の評判や、それに僕の信用性について、いったい何人の住民に聞くことができたと言うのだ。つまり、僕の名前を挙げることもできないのに、僕への評価を問える筈もない。つまり、S氏が聞けたのは、僕ともめた1人、多くても、農薬に着いての意見が違う1人を加えて2人だけだろう。それにも拘わらずのの評価を一般化してあのような責め方をしたのか、何故そのように責める根拠がどこにあるのかと、理解できないままである。

それにしても、僕も含めて、困った老人たちです。

このSさんの言動から、僕の住友重機械時代の、性格の悪いと評判の上司を思い出した。そのような上司は、そのセクションの天皇と称されることが多く、概ね出世するのだが、彼等も、Sさんと同様に、弁解しようのない事柄で部下を責める。しかも、これと目をつけた部下を徹底的に攻撃しだすって傾向がある。新居浜でこのような上司に攻撃されて自殺したと噂される男もいた。その男はとても仕事は出来るのだが、狡さが無いこと、真面目であることから、攻撃の対象としては恰好の的だったのだろう。僕も大阪ではかような性格の上司ににらまれて、徹底的に攻撃されたが、完全に跳ね返して仕事を完遂した。彼らは概ね仕事は無能で臆病なので決断ができないこともあり、それに、仕事を遅らせてその責任をプロジェクトリーダーに押し付けようとする。遣り方は簡単だ。提出されてきた承認を要する図面にあれこれと難癖をつけて製造部署に回せないようにして仕事を遅らせるとか、工事方針に難癖をつけて工事を遅らせるとかである。彼らは仕事を遅らせてトラブルを起こさせて、これを責めることすらいとわないって性格で、それに加えて、元々、慎重で臆病だから、明確にこうせよとの指示を出すこともできないことも一因となっている。
かような嫌がらせに対して、例えば、図面の出図が致命的に遅れるようであれば、日曜日に出勤してその上司のハンコを膨大な量の図面に押してしまい、製造部署に出図してしまうとか、工事であれば、先にどうなるかを予測して全ての準備作業を完了しておくとかの対策が出来る。
東京時代にも性格の悪いと評判の上司(新居浜で自殺者を出したと噂された男が栄転してきた)ににらまれたことがあったが、これも、仕事の方向についてグジグジと責められている間に、裏では仕事の段取りを済ませ、更には実行して仕事の実績を上げてしまえば良いので、グジグジ言われる鬱陶しさを我慢するだけだった。要するに、意地の悪い上司は決して責任を取らないってことを前提として、裏で仕事を好きなように推進しておくことが必要なのだ。
住重にはかような上司が多かった。有能でも性格が良い上司は概ね出世しないので、出世するには、性格の悪い上司と仲良くなるのが必須である。と言うことで、僕も出世できなかったわけだ。
弁解ができないことがらで他者を非難するって傾向からすると、新農園のS氏もどうやら同様の性格と思えるが、もう新農園では出世も左遷も関係ないのだから、好きなように言わせてもらうのが精神衛生上望ましいだろう。
性格の悪い上司は、概ね、反論しがたい事項でけちをつける傾向があり、S氏の非難内容と似通ってることから、昔の上司のことを思い出したのだ。話はかなり横道にそれてしまった。

さて、他の人は、「お前は町内で評判が悪くて信用を無くしている」と言われたら、怒るのだろうか、それとも、「まぁそう言わんと」と返すのだろうか。
でも、S氏は、「まぁそう言わんと」と返されたら、それで笑い返すどころか、更に押さえつける言葉を吐きそうな気がする。だから、「ぼけ!」と言うのが正解だったろうと考える。さて今後はどうなってゆくのでしょうか。

ところで、旧農園で僕の悪口を言ったと思える二人の農園を掲載しよう。
1人は、建物の日影でも見事に作物を実らせる人で、何故か、大根を畑いっぱいに育てている。
この写真の他にもう一区画も大根がいっぱいって、たぶんどっかに売ってるのじゃないでしょうか。
だから、農薬をせっせと使って、きれいな大根を育てています。なお、日影部分なので、借り賃は通常の半分で年間5千円とのことです。
 もう一人の農園は、僕の畑の向こうに見えるビニールハウスとその周辺です。貸農園でかような建物や架台を設けるなんて、ちょっとルール違反では、と思えますが、かような区画を2区画に、それぞれ一棟設けています。しかも、畝は頑丈な木で囲うってこりかたです。
が、貸農園の閉鎖で、全てが撤去となるわけです。この人も農薬はばんばん使っています。それに、他の人の畑の病虫害の放置が我慢ならんようです。
ってことで、2人とも農薬はふんだんに使っています。おふたりとバイバイできるのが嬉しいのですが、新農園でもやっかいなお人がいますわい。でも気にしないで励みます。
 
しかし、新農園のSさんは、ちょっとタイプが違ったようだ。僕が「ぼけ」と言ったのに、再び話しかけてきた。どうやら、根に持たないか、それとも、聞き流すか、更には、淫靡に根に持つか、のいずれからしい。それなれば、こちらも気楽に言いたい放題で付き合えばよいのだろう。案外、そのほうがお互いに良いのかもしれない。ただ、他の人や自治会についての話題は、避けるか、それとも批判は一切しないことが前提だ。
結果はまた記載する。

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