2025年12月30日火曜日

新しい文庫本をかりてきた。

 数多久遠の航空自衛隊副官 玲於奈
空飛ぶ広報室 有川浩
ヘビメタ中年 荒木源
総力捜査 安東能明
オレタ達花のバブル組 池井戸潤
の5冊だ。

数多久遠の航空自衛隊副官は、読み初めに、ミサイル戦の専門家的知識が多い。かなり専門的で疲れる。
実は、僕は自衛隊の仕事で、主としてミサイル等の自動倉庫型弾薬庫の仕事をした。
弾薬自動倉庫を航空自衛隊東北支所と高蔵寺分屯基地の2か所に納めた。その時は、何しろ、自衛隊に納めることが会社の初めての仕事で、しかも、弾薬庫に自動倉庫を採用すること自体が、恐らく、世界で初めてのことで、その自動倉庫に保管するミサイルは、棚の中の一個でさえ、納入する自動倉庫自体よりも高価で、しかも、危険な代物なので、それを計画することに必死であった。そのため、ミサイルそのものの運用とか機能とかに興味を寄せる余裕がなかった。と言うか、僕が担当する設備は、わが社が概ね過去に誰も対応したことのない設備が多く、計画して見積もりして受注して設計して納入するとの一連のワークだけで気力的に精一杯であった。今になって、納入した設備のそれぞれに、もっと広い視野で興味を持っておれば、いろんな知識を得て、より興味深い人生を過ごせたであろうと後悔しきりだ。
それはともかく、そのような事情で、この人の作品は、この人の専門性に追いつけず、残念ながら途中で読破を中断した。
空飛ぶ広報室 有川浩の作品は、空自の職場のことでありながら、上記のような専門性はなく、その意味では面白く読むことが出来た。作者は自分の専門分野でもない職場を背景に実に興味深くストーリイを作り上げたものだと感心させられる。他方、僕は同じ空自の仕事に携わり、空自の各所を回ったにも拘わらず、もっと広い視野で空自の組織とか活動、それに、そこで働く人そのものを知る機会を失ったと、これも後悔しきりだ。
とにかく、本書はなかなか面白いと思った。
そう言えば、我が家の近くに陸自の習志野駐屯地があるので、遅まきながらも、自衛隊のことを知る機会を作る積もりだ。





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