2025年2月18日火曜日

米国トランプ大統領の恐ろしさ

 米国トランプ大統領は、米国式民主主義の欠陥を巧妙に利用して地位を得た大統領である。米国国民の殆どは無知で粗野で、キリスト教、つまり神の存在と天国と地獄を信じる民衆で、かって利己的で暴虐であった十字軍の正義を、疑うことなく信じる民衆である。かっては、この無知さを開明しながら発展してきた米国で、逆に、その無知さを良しと扇動することでトランプは権力を得たわけだ。そこには何ら崇高な精神はない。ただ、無知な民衆を煽ることが彼の得意技である。
実は、かような人物、つまり崇高な精神はなく、ただ、自身の護身だけを目的として愚かな大衆を扇動する小賢しい男がトップに立てる体制であることが米国式民主主義の重大な欠点なのだ。その結果がどうなるかは、実は、紀元前の民主主義ポリスのアテネの栄枯盛衰で、明確にみられるのだ。驚くべきことに、紀元前のペロポネソス戦争の記録が、トゥーキゥデースによって詳細に記録されていて、民主主義の欠点、衆愚により選ばれたトップが、衆愚をあおり、わけのわからん戦争に導き、結果、当時の世界最強国であったアテネが、30年程度で没落する経過が示されているのだ。アテネはスパルタを中心とするペレポネソス連合と、デロス連盟の代表として係争中であり、スパルタが和平提案をしてきたにも拘わらず、扇動的先導者に煽られて市民議会は戦争継続のみならず、シチリアとの戦いに突入して凄まじい敗北を喫するのだ。
トランプと当時のアテナとには明らかな違いはある。トランプは戦争よりは商売で、民衆を煽っていて、彼が好きな外国は、ロシア、北朝鮮、中国などのギャング国家で、その理由は、彼にもギャング気質があり、ギャング国家の方が利害で操りやすいと考えていることだろう。アテネとは明らかな違いがあるが、民主主義国家群のリーダーとしては、彼は認めてもらうことも期待しておらず、それに、どこからも認められず、どのような過程であるかは不明ながら、いずれは破綻にいたるしかないだろう。しかし、どのような過程で破綻になるかは、政治の専門家に任せたい。

トランプは、性格的にギャング国家を好んでいる。その国家のボスと話すだけで、その国家をコントロールできるからだ。欧州どころか世界中で右翼、つまり、ギャングの親玉たちが勢力を伸ばしているが、そのような勢力はお互いに連携してギャング国家を成り立たせる。そこでは、一般大衆は搾取の対象以外の何物でもないが、それを知らない大衆は、そんな国家の成立を助けている。いつかそんな大衆化、若しくは子供たちはギャング国家にひどい扱いを受けることになるが、それに気づかずギャングたちに協力しているわけだ。

トランプは、円安を非難していたが、恐らく、ドル高の方が米国には有利だと気づいたようだ。それでそれに代わる案を検討したのだが、関税を25%にすれば、少なくとも輸入に関する点では、ドル高にするのと、つまり、ドル価値を25%低下させられると考えたようだ。これに対抗するには、日本としては、米国製品への税を25%とすることだろう。
その税を米国輸出企業に還付すればよいっわけだ。

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