2024年9月27日金曜日

セスナ機に乗ったことが2度ある。

 YS11に乗ったのは新婚旅行のときだから、50年も前のことだ。
セスナ機に乗ったのは、最初は、米国のニューオリンズから、客先のラーセンさんが手配したセスナ機で、設備敷地の視察に行った時だ。ラーセン氏は助手席に乗り、我々は後部客室に座った。氏は、操縦の免許も持っていて、飛行途中で、主操縦士から操縦を引き継いだ。その最中にわざと機を上下させたものだから、機が着陸後、僕の同乗者たちは、青い顔でよろよろと機を降りた。しかし、僕は、どうやら、飛行機の上下とか旋回には強くて、むしろ楽しくて、にこにこしながら降機した。ラーセン氏は、僕に、君の荷物が重すぎて揺れたんだよと、いつものように冗談を飛ばしたが、この後、いよいよ僕に親切になった。
二度目に乗ったのは、ツアーで、ナスカの地上絵の観察の時で、ツアーの殆どが中型機に乗ったのに、僕達夫婦と、ツアーで一緒の清水さんって中年の女性だった。
僕の経験からすると、ツアーの引率者は彼のグループで、ツアー全員が一緒に行動できない場合、例えば、ホテルの部屋が不足で、別のホテルに二・三室を確保する場合とかに、その部屋に泊めても問題なく過ごせる人間を選んでおくようで、僕は、そんな場合には必ず指名されるようだ。つまり、何かの折に、英語が喋れて、トラブルも対処できる人間を選んでおくわけだ。
それで、その時のガイドも僕達夫婦を、セスナ機の搭乗者に選んだと思われる。
セスナ機を運転するのは小柄でおしゃべりの欧米人で、僕に、助手席に乗れと指示した。しかし、助手席なんて最高の席を占めるのは、女性に失礼だろうと、清水さんにどうぞと譲った。ところが、操縦者がそれを拒否して、お前が乗るのだ!お前が助手席だ!と強硬に主張したので、仕方なく助手席に座った。凄いよな、こんな経験って、と感激した。
離陸すると、いろんななだらかな丘を過ぎて、直ぐに、地上絵の上に達した。機は、殆ど横転状態で、いろんな地上絵の上を飛行し続けるので、僕は大いにはしゃいでしまった。あの有名な地上絵の数々を、真下と言うか、旋回するので、真横に見られるので、大いにはしゃいでしまった。
地上に降りて降機すると、操縦者が僕の顔を見て呆然としていて、チップで10ドル渡そうとしてもうわの空で受取った。今になって思うと、副操縦士席で横転飛行を続けると、気分が悪くなる筈だと思っていたのだが、あてが外れて呆然となっていたのだと思える。

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