2020年1月16日木曜日

量子とは何か

参考図書  量子力学のからくり、量子革命

これらの本を読むと、僕が物理の教科書で何気なく記述されていたブランクとブランク定数が、アインシュタインの相対性理論に匹敵するほどに重要な発見であり、物理定理であることが判る。また、同様に何気なく記述されていた黒体なるものや、電子ビームの回析現象の重要さが初めて認識できた。ところで、ブランクは、光はブランク定数があらわすように断続的なエネルギーを示すが、この式が、光がエネルギーの固まりであることを示す式であるとは考えられなかった。が、アインシュタインは、光が、波の性質を持つ粒子、つまり光量子であるとした。量子(quantum)は、波動するエネルギーの固まり との意味であり、それまでは、つまりブランク定数を発見したブランクでさえ、光がエネルギーの固まりだとは考えたくなかった。なお、それまでは、ニュートンは光は音波のような回析を行わないことから、光は粒子だと主張し、他方、光は波動だと主張する科学者もいた。どちらかと言えば、波動とする科学者が主流となっていて、波動するためには、媒体物が必要だが、真空の中にはエーテルと称される目に見えない媒体が詰まっていると考えたわけだ。
アインシュタインは、相対性理論と同時に、光が波動するエネルギーの固まりであり、これを光量子(LightQuantum)と名付けた。光のエネルギーの大きさは、ブランク定数hx振動数λとなる。つまり、エネルギーの塊や、放出されるエネルギー等の全てが上記塊の整数倍のエネルギーになっていることが判った。その後、この式は我々の認知できる全ての物質の適応できることが判った。つまり、我々に認知できない暗黒物質以外の全てにこの式が適応できることになる。ただブランク定数は非常に小さな値なので、光のような極めて微小な粒子には大きな影響を与えるが、我々の空だとかでは認知できる動きは与えないことになる。つまり、我々の世界はニュートンの古典力学(僕のような機械屋さんは、すべて彼の式で生きてきた)で解析できるが、光の世界は、量子力学で解析することになる。
僕は全く勘違いをしていたが、ボーアの原子モデルは、上記の量子問題より後なのだ。が、殆ど同時期だが、アインシュタインやブランクよりも若い科学者として登場したわけだ。ただその内容は、原子モデルの中に量子を組み込んだ理論だから、量子発見より遅い時期であることは当然だ。
ボーアが研究当時、原子核の周囲を電子が遠心力で回っているとすれば、電子が方向転換するがためにエネルギーを消費することになり、速度が落ちて、結局は原子は潰れてしまうとの矛盾が生じていたのだ。(Ⅰ ω2が保存されるのは、質量が円周の上に均等に分布している場合で、電子が原子の周りをまわる場合には、Iω2は保存されない)が、これを量子として、つまり、電子が量子としてではなく、波動(波)として旋回面を回るとすればエネルギーの損失なく旋回出来るとしたのだ。僕の理解としては、旋回面の周囲長さが電子速度での波動と合うのが条件、つまり、旋回面の長さが波長の整数倍であるとすれば、そこで量子状態が維持されることになる。(旋回面を移動するのではなく、旋回面上に波動するエネルギーと考えれば良い)。とにかく、ボーアは我々が教育された「原子核の周りをまわる電子」なる原子模型を提案したのではなくて、「原子核の周囲に決められた軌道上に電子が量子状態で存在する」としたのだ。ただ、ボーアは量子状態と言いながらも、電子が原子の周囲を旋回すると考えていたらしく、量子状態と表現することで、遠心力にヨネルギー損失の問題を棚上げしたようだ。つまり、教科書の表現が間違った表現なのでは無くて、ボーアが間違った理解をしていたことになる。なお、波動の速度は、光の速度だから、原子核の周囲で、正常波を作れない径の旋回面は、不連続になる。そのような旋回面では波は干渉を生じて正常波とはなり得ない。ただ、その後の研究で、旋回面は円だけでは無くて楕円形も存在し、また、3次元的に異なった角度の旋回面も存在することが判った。
なお、上記で、正常波を作れるところが旋回面になるとの考え方は、本文を書くうちに僕が思いついたんだが、量子革命を読み進めると、p202にて、ド・ブロイが登場し、1920年ごろに同様の考え方に到達したらしい。僕より、ちょうど100年前になるわけ
それはともかく、量子革命をここまで読めば、量子とは何か、だけではなく、宇宙の我々が認知可能な物質は全て、粒子であり波動である、量子から成り立っていることが理解できたことになる。
以前に書いたように、虚無の中から一点に膨大なエネルギーが放出され、我々の宇宙は、そのエネルギーから造られている。このことは、既に科学的に検証されていることであり、ならば、エナルギーがいかなるものかとすれば、エネルギーが波動で粒を造り、それが宇宙を作り上げたと考える以外に道はない。量子とは、その粒を意味しているということだ。

ところで、かように怒涛の科学の進展を学ぶと思うのだが、
白人には多かれ少なかれ有色人種蔑視の気持ちが有る。ただ、実際に、白色人種が地球国家の発展の先端を進んできたので、この傾向もやむを得ない。日本はバブル前に適切なコントロールを行っていれば、白色人種の上を行けたのだが、日本政治家の能力不足と言うか、低劣さのゆえにそのチャンスを失い、米国のGDPの8割まで達しながら、今では2割程度に落ちてしまった。この失敗を乗り越える可能性を中国が有しているが、果たしてどうなるだろうか。

ところで、僕はえらい間違いを犯した。ブランクではなくて、プランクでした。

それで、有名な、黒体からの光の放射だが、有名な光の振動数(色)と明るさのグラフだが、それでは、ある同じ色で、明るさが異ならないかと思うのだが、例えば、ある黒体で測定したとして、黒体の温度を徐々に上げて行くと、温度が上がると、放射される光は、赤外線から、徐々に、赤、青、紫、つまり、周波数の高い方向に変わって行くのだが、その黒体については、ある色の時点では同じ明るさになり、黒体の形態が変われば、当然、放射されるその色での明るさはことなることになる。実際にプランクの式を数値計算すればどうなるのだろう。と調べると下記になる。よくまぁ、これほど実験結果に合致する式を見つけたものだと感心する。
http://ne.phys.kyushu-u.ac.jp/seminar/MicroWorld/Part3/P34/Planck_formula.htm
なお、この教本は非常に役立つようだ。

ところで、光子1個の持つエネルギーは、E=h(プランク定数)x f(周波数)だから、光速c とすれば、波長λ=c/f を代入して、E=(hc)/λ となる。

他方、相対性理論から、光子1個の持つ運動エネルギーから、光子の運動量Pは、P=h/λ となる。Pは、下記で求められる。
http://www.buturigaku.net/main01/Quantum/Photon_momentum01.html
相対性理論でE=mc2 及び E=hc/λ 故に mc2=hc/λ=hf  即ち mc=hf/c mcは即ち運動量だから、P=h/λ=mv (相対性理論では、質量とエネルギーの関係がE=mc2であり、運動エネルギー式とは異なる。光子は質量を持たないがエネルギーを持つ。また、当然光速である。そのエネルギーを質量換算したわけだ。また、この理解から、光子は質量を持たない光速の粒子であり、波動でもあると理解できるわけだ。)  
つまり、光子の運動量に光速を掛けると、光子の運動エネルギーになるわけだ。ところで、本式はドブロイの式と称され、全ての物質に適用される。つまり、全ての移動物質は、波動すると考えられることになる。が、λ=h/mv で、hが極めて小さい数値なので、通常は波長は非常に短くなり、波として観測することは難しくなる。

さて、ここから先はシュレディンガーの方程式の世界になり、偏微分方程式の世界だ。実は、僕は流体力学が専攻で、流体力学は、偏微分方程式の世界なのだ。だから、大学院の講座をまともに学んでいれば理解できたのだが、僕は羽根車の流れを複素関数で解く方向に進んでしまった。そのため、偏微分方程式は不得手なのだ。ただ、偏微分不定式どころか、微分方程式も解くのは容易ではない。ごくわずかな例が、数式解放があり、現在は数値計算で解くのが通常になっている。
ということで、量子についてはこれで終了する。
ただ言えることは、どうせ式を解くことはできないので、式の作り方を学べば良いのだから、学ぶにはそれほど難しくは無いと言えるだろう。頑張れると思う人は頑張ったらどうだろうか。

ところで、これは想定だが、古典力学では、エネルギー保存則、運動量保存則と
運動方程式F=mα とで運動解析するが、量子力学では、やはり、エネルギー保存則(E=mc2)と運動量保存則(ドブロイの式)と、波動方程式で解析するのではないかと思う。
また、波動方程式や偏微分方程式はここが参考になりそうだ。
http://fnorio.com/0059wave_equation_and_general_solution1/wave_equation_and_general_solution1.htm
波動関数の基本計は、y=cos(ωt-kx)+isin(ωt-kx) なのだが、これはベクトルの表示そのものだ。
本式の内、実数部分をsin表示にしたもののグラフを上記はしめしているわけだ。
図から判るように、t=0、x=0 の点を、tに比例してxが増えて行くと、波動のy値は変わらない状態を維持できる。これを元に本では推論を進めているわけだ。例えば、(0,0)点から波がwtの方向に振動するが、観察者が(0,0)点から、x方向に進んで行き、しかも、波動曲面の底を進むような速度で進めば、走行者から波を見れば波動の底が続くことになる。そのような速度はx=kwtとなる。
しかし、この波動方程式は、実数部と虚数部が別れていますが、量子に関する波動方程式は、実数部と虚数部が入り混じっているため、更に解くのが困難になります。よって、以降は省略となるわけです。

量子の波動方程式をψとすると、その1次微分すると速度になり、その運動量は保存され、その量はド・ブローイの式で得られる。また、2次微分は加速度となり、そのエネルギー量は、アインシュタインの式で得られる。これらを解くことで、量子の波動方程式が得られ、シュレディンガーの波動方程式が得られるのだろう。(古典力学の運動方程式からの類推です)
以下に示すように、電磁波の波動方程式から、シュレディンガーの式は導かれる。
https://dora.bk.tsukuba.ac.jp/~takeuchi/?%E9%87%8F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E5%AD%A6%E2%85%A0%2F%E9%9B%BB%E5%AD%90%E3%81%AE%E6%B3%A2%E5%8B%95%E6%96%B9%E7%A8%8B%E5%BC%8F
https://whyitsso.net/physics/quantum_mechanics/Schrodinger1.html















0 件のコメント:

コメントを投稿