東京、最多の949人感染 増加歯止めかからず、新型コロナ
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東京都は26日、新型コロナウイルスの感染者が新たに949人報告されたと明らかにした。900人台は初めて。3日連続で800人以上となった。これまでの最多は24日の888人だった。直近7日間の平均は1日当たり711.4人となり、感染拡大に歯止めがかからない。 【写真】利用客まばら、東京駅の東海道新幹線ホーム
都によると、入院中の重症患者は前日と同じ81人だった。新規感染者の年代別では20代の277人が最多。重症者化しやすい65歳以上は113人だった。累計は5万5851人。 都は医療提供体制に関する警戒度の指標を4段階で最も高い「逼迫している」に引き上げ、不要不急の外出自粛などを求めている。
個人の感染防止策に限界~新型コロナ、専門家が強い危機感~
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本格的な冬を迎え、新型コロナウイルスの感染者や重症患者が急増し、感染確認者数は過去最高を更新している。政府が「Go To トラベル」事業を全国で停止したことに加え、一部の都道府県では、飲食店の営業時間短縮や緩やかな外出自粛の要請を出した。しかし、感染症の専門家からは、こうした対応を踏まえても「現状では患者のさらなる急増で、欧州などのような医療崩壊が起きかねない。マスク着用や手指消毒など、個人の対策を徹底するにも限度がある。より根本的な対策が必要だ」と、危惧する声が上がっている。
◇予想上回る感染者の増加
「同じウイルスによる気道への飛沫(ひまつ)感染症である風邪(感冒)やインフルエンザの流行状況を考えれば、気温や湿度が下がる冬期に流行が深刻化し、患者数が増大する事態は想定していた。しかし、この冬の感染拡大や患者数増加のペースは予想以上だ。このままでは、2020年春の欧州のような、医療崩壊も起こり得るだろう」 日本感染症学会理事長の舘田一博・東邦大学教授(感染症学)は、感染拡大が収まらない状況を、厳しい表情でこう語る。舘田教授は、危惧する理由について、「以前は、北海道は札幌、東京は新宿・歌舞伎町といったように、患者がある地域に集中していた。しかし、今回は東京だけでなく首都圏各県、北海道であれば旭川市と周辺地域にまで感染が拡大している」と言う。
◇20年夏とは異なる状況
特定の地域に集まる人たちに感染が集中していた20年夏頃と違う状況にある。この冬は、日常生活を過ごす家庭内における感染や、より広い世代の感染が目立つ。 舘田教授は「このような状況になれば、特定の場所を閉鎖したり、そこに集まる人の検査を徹底して患者を見つけ出したりすることが難しく、結果として、感染の封じ込めが厳しくなってしまう」と指摘する。 ウイルスの活動を活発化させる低温や乾燥という気象条件が続き、感染が自然に縮小することは21年の春先までは期待しにくい。幅広い層に感染が広がり、重症化しやすい高齢者にも一定の比率で感染者が出て、医療機関の負担が大きい重症患者が増加していく事態が予想される。
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